[ 本格/新本格 ] 首無の如き祟るもの 刀城言耶シリーズ |
|||
---|---|---|---|
三津田信三 | 出版月: 2007年04月 | 平均: 8.38点 | 書評数: 77件 |
![]() 原書房 2007年04月 |
![]() 講談社 2010年05月 |
No.77 | 7点 | 葉月 | 2020/09/07 11:47 |
---|---|---|---|
メインの密室トリックはさすがで、本格ミステリ史に残るものであると思います。多重推理がそれほど好きでないこともあり、ラストのどんでん返しには感心しませんでしたが、オールタイム・ベストに残れるほどの貫禄のある作品だとは認めざるを得ないでしょう。 |
No.76 | 10点 | じきる | 2020/08/23 17:23 |
---|---|---|---|
首無し殺人を扱ったミステリーの金字塔。
プロット、伏線、トリックの全てが緻密で完成度が高い。 |
No.75 | 9点 | モンケ | 2020/08/17 08:15 |
---|---|---|---|
首無し殺人と人物入換えトリックものの究極の発展形態と言っていいんでしょうな。 |
No.74 | 10点 | ボナンザ | 2020/06/07 10:40 |
---|---|---|---|
前二作も良かったが、今作は次元が違う。
一つ一つの仕掛けは既存のものなのに、組み合わせることで比類ないインパクトをもたらしている。 正に現代の名作と呼ぶにふさわしい。 |
No.73 | 10点 | Gorgonzola | 2020/05/05 11:53 |
---|---|---|---|
怒涛の終盤は圧巻でした |
No.72 | 10点 | 雪の日 | 2020/04/09 14:12 |
---|---|---|---|
トリックと話の雰囲気が良かったです |
No.71 | 9点 | okutetsu | 2020/02/08 00:04 |
---|---|---|---|
おもしろい!
一つの事実が明らかになるだけでほぼすべての構造が見えてくるという点でオランダ靴の謎を思い出しました。 いろんな仕掛けがラストの展開に生きていてそこもよかった。 結局あれは誰なんだって不気味な終わり方も好き。 ただ9点どまりなのはあまりにもご都合主義的に事件が起こってるところ。 警察の猟奇殺人のところもうちょっとうまくできなかったかな。 |
No.70 | 9点 | Ayaka_Kohashi | 2020/01/17 13:18 |
---|---|---|---|
9/10 |
No.69 | 8点 | パメル | 2019/09/07 10:31 |
---|---|---|---|
ここに参加させていただく以前に読んでいたのだが、大まかには覚えていたものの、細部は忘れていたので再読してみた。
女性のような顔立ちの男性、男装をした女性、そして同姓愛疑惑、それらが真実なのか?虚実なのか?そこに跡継ぎ争い問題、因習、祟りなどがホラー的な怪しい雰囲気で複雑に絡んできて、惹きつけられる。真相もどんでん返しを繰り返し、最後の最後まで分からないように工夫がされており、飽きさせないし衝撃度も高い。これぞ、本格とホラーの融合された作品といえる。 「首の無い死体」という今までのパターンに新機軸を打ち出した作例といわれており、トリックに目新しさは無いものの、緻密なプロットによって組み立てられた仕掛けは素晴らしい。事件を巡る多くの謎が、一つの事実に気付くと全てが解明するという構成も巧妙。伏線を一つ一つ確認すると考え抜かれているのがわかる。(これも再読の良さだと思う)ただ、プロットに凝りすぎてある真相に無理がある点は残念。 |
No.68 | 9点 | 新世紀ミステリー | 2019/06/22 22:18 |
---|---|---|---|
2007年発表。怒涛の人物入れ代りトリックと、雑誌連載という表現を利用した一次元飛躍した仕掛けに唸らせられました。 |
No.67 | 10点 | mediocrity | 2019/03/30 03:03 |
---|---|---|---|
面白かったです。サイト内国内作品現状トップにふさわしい傑作だと思いました。
過去の書評を見ると「横溝正史より軽い」とか「読みやすかった」とか「3時間でさらっと読んだ」とか書かれてる方がおられますが、私には非常に重々しい作品に感じられました。『黒死館殺人事件』以外では最もスローペースで読み進んだと思います。10時間くらいはかかったのではないでしょうか。特に謎解きは少々複雑なので、止まって整理したり、時には戻って確認しながら、存分に味わって楽しみました。 このシリーズを初めて読むからか、刀城言耶という探偵に魅力はそれほど感じられなかったのですが(まあ今作は最後がああいう形だから当然かもしれませんが)、探偵より魅力的な登場人物が5人も6人もいる作品は初めてなので新鮮でした。 |
No.66 | 8点 | monica | 2019/02/22 21:10 |
---|---|---|---|
非常に読みやすく、前半の淡々とした展開もサラサラ読めました。
そして、事件が迷宮入りしたかと思われた後。 これまでの真相がガラっと変わる。 思っていたことがまるで想像もつかないくらいの 様相に変化する。 小気味良く騙された。 この作品だけでも充分気持ちよく騙されるが、 シリーズのファンならより一層騙される。 久々に心地よく騙された。 が… 凶鳥の方がインパクト大きかった。 |
No.65 | 9点 | レッドキング | 2018/05/19 12:45 |
---|---|---|---|
骨格は「占星術殺人事件」同様 首なし死体の被害者加害者入代りトリックの発展形なんだが それを物語に肉化した手腕が見事。
さらに雑誌連載形式という叙述に絡めた人物入代りトリックが素晴らしい。 もしこれが京極夏彦レベルの物語で描かれていたら満点以上。 |
No.64 | 9点 | sophia | 2018/02/01 21:41 |
---|---|---|---|
伏線の提示と回収のサイクルが絶妙で、各章の長さも丁度よく読み進めやすい。何より終盤のどんでん返しの連続は圧巻。全体の構成が非常に凝っており、巷で高評価なのも頷けます。ただ前半は私の好きな旧家の物語だったのに、後半は物書きの人たちの方に焦点が動いてしまったのがちょっと残念。
この刀城言耶シリーズはこの作品しか読んでいませんが、この作品における刀城言耶の立ち位置をみると、これ以前の作品を読んでから読んだ方が驚きも増したのかなと思います。 本格ミステリーとしては満点を差し上げたいのですが、トータルで10点を付けるには読了後に心に残るものにどうも乏しいんですよね。それはプロットの複雑さゆえ登場人物が記号化しちゃってるせいなのか、はたまたホラー的なオチのせいなのか。 余談ですが栄螺塔の図解を見て、この塔の構造を利用した島田荘司ばりの大技物理トリックが使われるに違いないと勝手に期待してワクワクしていたので肩透かしを食らいました(笑) |
No.63 | 6点 | ねここねこ男爵 | 2017/09/28 23:24 |
---|---|---|---|
それなりに面白かった。
が、よく出来ているのはメイン以外の部分で、本体はあまりにも目撃者に都合の良い目撃のさせ方をさせてるなぁ…と。そりゃあそこだけ切り取れば謎めいて見えるわな。その言い訳として目撃者を子供にしたんだろうけど。要はよくある『複雑な状況を作って都合の良い部分だけ切り取って見せて読者を混乱させる』タイプです。このタイプにありがちな解決で天才的探偵が快刀乱麻です。 本作のおかげで「『目撃者は子供』ネタの作品を書いたことがある作家は信用できない」ことを知りました。 |
No.62 | 9点 | MS1960 | 2017/04/04 12:40 |
---|---|---|---|
【ネタバレあり】死体の首を切る理由に関しては本文でも色々と分類されているけど、メインは死者誤認だと思う。本書はそのど真ん中を突いているんだけど、それを否定するような条件を設定し、驚愕のトリックでそれを可能ならしめている点がすごい。相当考え込まれた作品。物語の最後の探偵と真犯人との息詰るやりとりや物語全体を覆う大戦下の旧家におけるどろどろとした人間模様なども秀逸。素晴らしい作品だと思うが、少し凝り過ぎている感も否めずマイナス1点とした。 |
No.61 | 8点 | madara | 2017/03/18 15:31 |
---|---|---|---|
この作者の作品、初めて読んだのですが面白かった。
根本のトリックは凄いですね、想像の斜め上を行きました。 ただ、トリックを成立させるのにかなり無理がある点と現場の状況や見取り図がもう少しあればよかったかなと思います。 |
No.60 | 10点 | ミステリーオタク | 2016/12/14 16:35 |
---|---|---|---|
凄すぎ
俺的には獄門島以上 日本ミステリーの最高傑作とも思える |
No.59 | 10点 | 青い車 | 2016/01/24 21:12 |
---|---|---|---|
現時点で刀城言耶シリーズは『厭魅』『凶鳥』『首無』の三作を読んでいますが、やはり世評と同じくその中では本作が一番傑出していると思います。首無し死体といえば絶対あれでしょ、と殆どの読者が予想するであろうトリックの斜め上を行く真相が鮮やかで、600頁を超える分量を支えるのに十分な魅力を備えています。前二作同様文が重たくて読みづらいパートもありますが、後半に行くほど面白くなり頁をめくる手が止まらなくなりました。作者お得意のどんでん返しの連続も炸裂し、ホラーテイストでありながら悪くない余韻を残す結末も含め、かなりの傑作です。 |
No.58 | 9点 | ロマン | 2015/10/20 18:02 |
---|---|---|---|
連続して発生する首斬り殺人。超常現象の如き複雑怪奇な事件を、論理的に解き明かす様は圧巻。シリーズ一作目の「厭魅」から、ラストで謎解きを二転三転させるのがお決まりだが、今回も見事にひっくり返している。一連の事件の犯人は明らかになったが、不可解な謎が幾つか残るホラー的な幕切れ。恐怖の余韻がいい。上質な本格ミステリとして、お勧めできる一冊。 |
三津田信三
- 2020年09月
- 逢魔宿り
- 2019年07月
- 魔偶の如き齎すもの
- 平均:7.00 / 書評数:3
- 2018年09月
- 犯罪乱歩幻想
- 平均:5.00 / 書評数:1
- 2018年06月
- 碆霊の如き祀るもの
- 平均:6.20 / 書評数:5
- 2016年09月
- 黒面の狐
- 平均:6.33 / 書評数:3
- 2016年07月
- 怪談のテープ起こし
- 平均:5.00 / 書評数:1
- 2015年07月
- 誰かの家
- 平均:5.00 / 書評数:1
- 2014年08月
- どこの家にも怖いものはいる
- 平均:5.50 / 書評数:2
- 2014年03月
- 五骨の刃
- 平均:5.00 / 書評数:1
- 2012年11月
- のぞきめ
- 平均:6.00 / 書評数:1
- 2012年09月
- ついてくるもの
- 平均:5.50 / 書評数:2
- 2012年04月
- 幽女の如き怨むもの
- 平均:4.77 / 書評数:13
- 2011年07月
- 生霊の如き重るもの
- 平均:6.08 / 書評数:12
- 2011年03月
- 七人の鬼ごっこ
- 平均:5.50 / 書評数:4
- 2010年09月
- 災園
- 平均:5.00 / 書評数:1
- 2010年03月
- 六蠱の軀
- 平均:6.00 / 書評数:1
- 2009年12月
- 水魑の如き沈むもの
- 平均:6.61 / 書評数:18
- 2009年09月
- 赫眼
- 平均:5.00 / 書評数:3
- 2009年04月
- 密室の如き籠るもの
- 平均:6.25 / 書評数:12
- 2009年03月
- 四隅の魔
- 平均:6.25 / 書評数:4
- 2008年09月
- 凶宅
- 平均:5.00 / 書評数:3
- 2008年06月
- 十三の呪
- 平均:6.00 / 書評数:4
- 2008年04月
- 山魔の如き嗤うもの
- 平均:7.17 / 書評数:30
- 2007年07月
- 禍家
- 平均:5.71 / 書評数:7
- 2007年06月
- スラッシャー廃園の殺人
- 平均:5.50 / 書評数:4
- 2007年04月
- 首無の如き祟るもの
- 平均:8.38 / 書評数:77
- 2006年09月
- 凶鳥の如き忌むもの
- 平均:6.21 / 書評数:24
- 2006年02月
- 厭魅の如き憑くもの
- 平均:7.18 / 書評数:40
- 2004年05月
- シェルター終末の殺人
- 平均:4.67 / 書評数:3
- 2003年12月
- 百蛇堂―怪談作家の語る話
- 平均:5.67 / 書評数:3
- 2003年09月
- 蛇棺葬
- 平均:4.67 / 書評数:3
- 2002年08月
- 作者不詳 ミステリ作家の読む本
- 平均:6.88 / 書評数:8
- 2001年08月
- ホラー作家の棲む家
- 平均:5.50 / 書評数:10